今年も変わらずマイペースにハリポタ作品を書いていこうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします♪ 年末の拍手ポチポチもありがとうございました~。とっても嬉しかったです!
今年は未完になっている『消えない魔法』を完結させるのが一番の目標で、それに付随してオリオン・ブラックの過去話も書きたいですね!
『消えない魔法』は、憂いの篩とタイムターナー、二つの魔法道具の作用が重なったことで50年前にタイムスリップしたジニーがトム・リドルの過去に出会う話なんですが、ついでにオリオン・ブラックとも出会っているんですよね。
話を書き始めた当初は自分の中でオリオンは掴みどころのない人でしたが、ここ1~2年の間に彼やヴァルブルガのキャラが固まってきました!
オリオンは魔力の開花が非常に遅く、一族中からスクイブと見做されていた。
そして彼とは対照的にヴァルブルガの弟であるアルファードは生まれながらに魔力を持ち、オリオンのホグワーツ入学が叶わないことが確定した段階でブラック本家の養子となることが決まっていました。
時は第二次世界大戦時。オリオンは家族と共にドイツからの空襲を受け始めたロンドンを離れ、田舎に疎開しました。それは魔法使いであればマグルの攻撃から身を護ることができても、スクイブの身ではどうすることもできないと思われたためです。
自分の無力さを痛感しながら息をひそめるように生活していたオリオンは、疎開先の村で同世代の少年少女から【魔女】としていじめられていた赤毛の少女と出会います。
マグルの間でその容姿故に爪弾きになっている少女と、魔法使いの中に溶け込めない自分とを重ね合わせて、彼は赤毛の少女を助けて親交を深めていきます。
その赤毛の少女はオリオンにとっての救いであり、初恋と意識する相手にもなった……なんて設定。ジニーは髪の色だけでなく、何処となく初恋の少女の面影を持っていて、オリオンは密かに心を乱されるようなそんな展開。
ヴァルブルガは本家を狙う野心的な父親から男児であることを望まれていた子。なのに、生まれてきたのは女だと冷遇されてきました。所詮嫁いで【外】に行く子だと星座の名前をつけられず、期待は全てすぐ下の弟アルファードへ。
そして本家のオリオンは魔力を現さないばかりか、ブラック家らしからぬマグルの少女と親交を深める愚行に走る。
ヴァルブルガはやるせない気持ちを抱き、本家当主であるオリオンの父にオリオンとマグルの少女のことを告げ口してしまう。
息子を見限ったオリオンの父親は空襲と見せかけて、息子をマグルの少女共々葬り去ることにしたという。
ただ、土壇場でオリオンは魔力が目覚め、命を落とすことはなく、マグルの少女だけが亡くなった。
それはヴァルブルガに深い悔恨の念を抱かせ、同時に【マグルは生きる価値もない下賤なもの。私は正しいことを行った】と言い聞かせ、極端な純血主義に傾倒していったという流れです。
そんな二人が夫婦になったものだから、それはそれは不仲で……ただ、『遠い日の食卓』で書いたように二人は生きている間愛情を交わすことはなかったけれど、家族のいう絆では結ばれていた。そして、死後の世界で再会したならきっと二人は赦しあうことができただろうなと思っています。