シリウスとレグルスの母親
- 【杖】
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- 【容姿】
- 厳しい顔つきの美人で、すらりと背が高い。
鴉の濡れ羽のように美しい黒髪。黒々とした睫毛に縁取られた目は青。 - 【生没年】
- 1925年1月1日~8月31日-1985年 ※生年月日はオリジナル設定
- 【所属寮】
- スリザリン
- 【キャラ紹介】
-
父親から「女はいずれ他家に嫁ぐ客人であり、一族ではない。星の名を与えられ、高貴なるブラック家の一員たるのは男だけだ。お前が男として生まれてくれればよかったのに」と言い聞かされながら育った。利発な彼女は女であるだけで何故不遇な扱いを受けるのだろうかと日々不満を募らせていく。
また、オリオンの姉で同い年のはとこであるルクレティアとは仲がいいが、彼女が他家に嫁ぐことになんの疑問を持っていないことに対してはもどかしい思いを抱えている。オリオンと親しくしていたマグルの少女の死は、実はヴァルブルガが彼の父親に告げ口したことがきっかけだった。
自分の行動が一人の人間の命を奪ってしまった自責の念に堪え切れず「いいや、あれは正しいことだった。マグルという穢れた存在がいけないのだ」と責任転嫁することで自らの心を守るようになり、マグルや血を裏切る者への嫌悪感を強めていく。
ホグワーツでは二学年下のトム・リドルに惹かれるものがありつつも【高貴なブラック家】の血を引く自分の相手には相応しくないと断念し、そんな秘めた気持ちを誰にも悟られないよう、ことさらに冷たく接していた。オリオンがホグワーツを卒業すると同時に結婚するが、オリオンは当主らしい仕事もせずに家を空けることが多く、ヴァルブルガが万事の采配を行っていた。
クリーチャーは元々ブラック直系のオリオンに仕える屋敷しもべであったが、ヴァルブルガのそのような姿を見ており、家族とは一線を画しているものの大事に扱わていたことで彼女を事実上の当主として慕うようになる。オリオンとの結婚後、一人目は死産、二人目と三人目は流産し、なかなか身ごもらずに一族からも陰口を叩かれていた。
三十代半ばに差し掛かってようやくシリウス、レグルスの二子に恵まれ、一族の期待に無自覚にならないようにと厳しいしつけを施す。
特にシリウスには長子として期待をかけていたが、ホグワーツ入学時にグリフィンドールに選ばれたことでレグルスを彼の代わりに仕立てようとする。
不仲になった後もシリウスへの愛情は残っていたため、彼が家出したことがきっかけで精神を患うようになる。
その後、レグルスが死に、弟のシグナス、夫と立て続けに血縁者が亡くなり、一人取り残された彼女の精神はますます悪化する。グリモールド・プレイスに飾られていた肖像は彼女自身と同様に死を迎える頃にはすっかり面変わりしていた。