たゆたうブラック家妄想

原作では登場シーンどころか名前すら明記されていないシリウスの両親って昔からすごくそそられます……! 家系図が公開される前に名づけちゃったくらい。
ちなみに自分用に作成した家系図ではシリウスの父親=オリオン・ブラックだった。作者インタビューとかで父親だけ先に公表されてましたっけ? たまたま? 覚えてないな~……謎。ちなみに母親の方はカペラ(=ヴァルブルガ)、黒姉妹の父親はリゲル(=シグナス)で設定して書いていました。懐かしい。
ついでに初期設定だとリゲル(=シグナス)の妻は原作にも名前のみ登場していたエラドーラで、愛称エラ。カペラとは双子の姉妹設定だったので、黒兄弟と黒姉妹の血がさらに濃ゆくなってしまってました。そして当サイトはシリナル推しなので本当まずかった(笑)
エラは結局エラドーラではなくドゥルーエラ・ロジエールだったので愛称は同じままいけたのが嬉しかったです♪

さてさて、母親のヴァルブルガは肖像画から激しい気性と推測できますね。
老女と書かれているのでおそらくは晩年。シリウス出奔後だった可能性が高く、それであれば当時の精神に多大な影響を受けているはず。大事な跡取り息子がグリフィンドールに奪われたという妄想に憑かれ、マグルや穢れた血への差別意識を募らせていったのではないかと思うのです。
それに肖像画はどんなに精巧であっても本人の人格とは異なるうえに、クリーチャーとの二人暮らし(?)は双方の思想をかなり偏ったものに変えたのではないかと思うので、必ずしも狂女だったとは言えないのではないでしょうか。
「クリーチャーは父に対して、必ずしも母に対するほど献身的ではなかった」という言葉通りに、最上の純血一家に仕えてきたクリーチャーにとってヴァルヴルガは絶対的存在である当主オリオンよりもブラック家に相応しい人物だったと考えられます。

ヴァルブルガの名前の由来は小惑星ヴァルプルガから。オリオンの姉であるルクレティアも小惑星ルクリーシアからではないかという説を見かけて、爺世代(リドル世代)のブラック家で女の立場は相当弱かったのではないかと考えています。当時はブラックの血を引く男性が多かったため、女性は政略結婚で他家に嫁がせるために正当な星(恒星)の名前を与えてもらえず、(自ら輝けない惑星以下で出来損ないな)小惑星の名前をつけられたのではないかと思えてしまいます。
ブラック家の一員であることに誇りを持っている人なら、それは相当に屈辱だったはず。だから姪にあたるベラトリックスには星の名前を与え、その下のアンドロメダにはさらに広大な銀河の名前を与えた……なんて考えたら、ブラック家の女性の地位向上に貢献した人物とも言えるかも!

幼少時からヴァルブルガは有力な純血一族と縁を結べるよう、非の打ちどころのないレディとして仕込まれていたけれど、自ら光り輝く星=ブラック家の正式な一員としては認められていなかった。レストレンジ家の家系図で花として描かれる女性のように、美しくても一人の人間としては認められていないのではないかと。
私は星になりたかったという切実な願いが。他家ではなく、魔法界の王族であるブラック家の一員でありたいという執念が彼女を磨きあげていったのではないかと考えています。

そんな彼女が四つ年下の夫に何を想っていたか。
オリオンの方は原作から推測できる人柄を推測できるのは下記の2点。

  1. ブラック邸に魔法使いが知る限りのありとあらゆる安全対策をかけた
  2. クリーチャーはオリオンに対して、必ずしもヴァルブルガに対するほど献身的ではなかった

1 に関しては相当用心深い性格を思わせる。
何が彼をそこまで駆り立てたのかは気になりますよね。
両親は死喰い人ではなかったが信望者であったとシリウスの口から語られていたことから

  • 不死鳥の騎士団側を警戒していた
  • 魔法省から隠したいものがあった
    マルフォイ家の秘密の部屋とはスケールが違うけれど、家ごと秘匿したかった

こんな理由が考えられるのかな。
ただ、オリオン・ブラックはトム・リドルと親しい関係を築いた一方で、ダンブルドア以外は見抜けなかった(見抜けなかったというよりも猫をかぶる前の姿を見ていましたしね💦)彼の本質を断片的に察していたからではないかと思うのです。
表立って反対の声を上げれば秘密裏に葬られることを分かっていた賢いオリオンは、表面上ヴァルブルガと共に闇の帝王の思想と同調しているように見せかけ、密かに護りを固めていたのではないかと思います。レグルス同様に家族を護るため。

我が家のオリオン・ブラックは浮気性で家を空けがちな設定です。
というのは、やはり気になるクリーチャーがよりヴァルブルガを慕っていたという点。
家に棲みつく屋敷しもべなので、ヴァルブルガが嫁いできた際に連れてきたというよりはオリオンの生家に元々いた方が自然だと思うんですよね。なのに、ヴァルブルガに対して献身的だったのは彼女が優しかったから、というのも考えられるけれど、オリオンもシリウス同様に何かしらブラック家に相応しくないことをやらかしたのかな~……と。
考えると家系図のようにどんどん枝葉妄想が広がっていくブラック家。この妄想をもう少しちゃんと形にしたいものです。小説書く気力が日々の忙しさと暑さに奪われてますが、またいつの日か……。
更新途絶えて久しいのにサイトに訪れてくださる方には本当に感謝しております。ありがとうございます!